2014年11月23日日曜日

google glassはどこまでいけるのか

ここ2年ほど注目されて来たgoogle glassですが、その普及には難航しているようです。

シリコンバレーでgoogle glassをかけている人が減ったという話も聞きますし、以下のように悲観的にみる記事も多く出ています。

デベロッパーが離れ、Google Glassは第2のセグウェイになりつつある

音沙汰がなくなった「Google Glass」--不安視されるグーグル製ウェアラブルの未来

普及の問題となっているのは、ファッション性、プライバシー侵害、マナー違反の撮影、バッテリー、音声認識の精度などです。

google glassを使ったことの無い人は「ARのデバイス」というイメージを持っていることが多いと思いますが、そもそもの話、AR専門家から言わせるとgoogle glassはAR表示ができるデバイスではありません。
実際にgoogle glassを使ってみると分かるのですが、左上に小さなウィンドウが浮かんでいるだけなので、実際のモノにかぶせてARを出すこともできませんし、わざわざ「見上げる」必要があるのです。
そのため、日常のシーンに完全にとけ込んだ情報表示ができないのです。
ARという点で言えば、実際のモノの上に情報表示ができるスマートフォンの方が適しています。

では、どんなアプリケーションが適しているのでしょうか。
google glassでは、目の前の文字を翻訳する、スマホを取り出さずにカメラ撮影するなど、既に様々な使い方があります。
中でも利用シーンに落とし込むとしたら、「作業中に適切な情報表示をする」という使い方が最適です。
手が濡れている、両手が埋まっている、という状況でスマートフォンは取り出せません。
また、リアルタイムに情報を表示しておきたい場合、常に視界にディスプレイが入った方がいいでしょう。
その意味で、BtoBの法人向けに出していくのは可能性があると思うのです。
実際に、現在様々な企業で実験が行われています。

ヘッドマウントディスプレイが日常にとけ込むのは、まだまだ先になるでしょう。
デバイスの進化、文化の浸透という意味であと5年は待つ必要があると思います。

ただ、倉庫で荷物の仕分けをするとか、機械を修理するなどの限られたシーンで使うには役に立つかもしれません。